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IRA控除 (REG)

前回の交流会で知り合ったCPA受験者の方と、REGのIRA控除についてメールでディスカッションをする機会がありました。
IRAというとIrish Republican Armyを連想される方のほうが多いと思いますが(笑)、こと、CPA受験者の間で、IRAというと、Individual Retirement Arrangementという、積立型の金融商品のことを指します。文字通り、個人が定年退職後、老後の積み立てとして、貯蓄していくためのもので、このIRAの年間積立額については、一定額まで税務上の所得控除が認められるんです。が、いくらまで認められるか、という部分のルールが、すこし覚えにくいせいもあり、今回のディスカッションにいたりました。以下、情報共有になればと思い、簡単にsummaryを記載します。「間違ってたらごめんなさい」的disclaimerをご理解の上、受験者の皆様の、暇つぶしのご鑑賞に役立てば幸いです。

(注:上記のIRAの後者のリンク、是非一度ご覧ください。かなり実務的な視点でのサイトですので、とてもIRAが身近に感じられると思います。IRA, 私のテキストではIndividual Retirement Accountとなっていたのですが、正しくは、Accountではなく、Arrangementだったんですね~。)

テキストの内容を2005年ベースの数字で大雑把にまとめると、

ケース①
原則、控除できるのは、Compensationと$4,000のうち少ないほう

ケース②
但し、会社の退職年金制度に加入していて、
一定のAGI(調整後所得額)を稼いでいれば、控除額は制限される。

【控除額がPhase out するAGIの範囲】
・Married filing jointly 70,000 – 80,000
・Single 50,000 – 60,000

最大控除額$4000について、AGI超過額が上記範囲のどれくらいを占めるかによって、phase-outしていく。

ケース③
自分は雇用主の退職年金の加入者ではないが、配偶者が加入者である場合、自分のIRAへの拠出額は、AGI超過額が$150,000から$160,000の範囲のどれくらいを閉めるかによってphase-outすることになる。

ということでした。これをどう理解するか? 僕は下記のように考えてみました。

【nnの考え方】
ケース①:
そもそも、IRA拠出額を一定金額までATL deductionできるのは、「救済措置」である

税務当局の声
「自分で老後のために積み立てするって、えらいなあ。よし、政府としても、納税者が政府保護に頼らず自立してくれるほうが助かるし、ここは、こうしたIRAの積み立てをするような真面目な納税者は助けてあげよう。」
・・・ということで、 ①の「Compensationと$4,000のうち少ないほうの金額は、ATL控除を認めてあげよう」ということになった。

ケース②:
しかし、その「救済措置」は、弱者の為だけにある。
 税務当局の声 「でも、ちゃんと就職できて、会社の退職金プランに入って、会社に面倒みてもらえるような納税者は、政府が助けなくてもいいはず。だから、それなりにAGI稼いでるようなやつは助けてあげない。」
・・・とういことで、②の「Married filing jointly なら、70,000 – 80,000の間で、Singleなら50,000 – 60,000の間で、ALT控除可能額(救済額)がphase-outしていく。

つまり、上記『①』、『②』 を対象者で整理すると、
「 "無職" or "雇用者がいい加減で退職年金制度がない" など、あくまでも100%自力で退職年金を積み立てないといけない納税者」→『①』
「ちゃんとしたとこに就職して、収入もあるし、会社の退職年金プランもきちんと整備されている納税者」→『②』

たぶん、ここまでは問題ないと思います。ディスカッションで問題になったのはここからです!ケース『②』とケース『③』の違い、関係がわかりづらい。どういうことなのか?ということでした。

結局、ディスカッションの結果、下記の通りになりました。

上記の『①』と『②』の中間層みたいな人たちが世の中にはいます。端的にいうと、例えば、主婦層ですね。

ここからの説明は、主婦と税務当局(IRS)とのバトルを小話にしてみました。なお、一部、固有名詞が登場いたしますが、本ストーリーはあくまでも架空の話であり、実在の人物、団体名とは一切関係がありませんので、あらかじめご了承ください。m(_ _)m


--------☆nn劇場 もの言う妻たち---------


主婦
「わたし、パート。だから、私だって、老後が心配なのに、『雇用者が整備してくれる退職年金制度』なんて無縁。だから、自力でIRA積み立てしていくし、政府も当然、phase-outのない『①』の援助してくれるわよね!」

税務当局の声
「けど、奥さん、ご主人はちゃんとしたとこにお勤めされてるし、ご主人は会社の退職年金プランに加入してるんですから、間接的には、その恩恵をうけてるでしょう?」

主婦
「じゃあ、私自身は『雇用者の退職年金プラン』なんか無縁なのに、それでも『②』並のあつかいになるわけ!? Phase-outを意識して、AGIを低く抑えるように勤務時間を少なくしないといけないの?そうやって頑張って、結局、熟年離婚になって、夫と別れたら、どうしろっていうの?」

税務当局の声
「うーん、確かにそれはそれで配慮がたりないといわれてもしかたがないですね。。。納税者の自助努力を促す一方で、所得を減らせというのでは本末転倒ですしね。熟年離婚しても、alimony(慰謝料)がきちんともらえるかどうか、わかりませんものね。一応、Alimonyを回収するための裁判費用はAGIの2%を超過した額についてはitemized控除を認めておりますが、、、しかし、いずれにせよ、このIRA制度、ケース『①』とケース『②』だけでは、確かに不親切ですよね。では、これでどうでしょう?奥さんについては、IRA控除額のphase-outを計算する際のAGIの範囲額を$150,000-160,000にします。つまり、$150,000 (日本円で18百万円くらい)を超えるくらい奥さんが稼がれるんであれば、そうした高額所得者を政府としてもさすがに援助はしかねますが、収入がそれ未満であれば、奥さんのIRAへの積立金も$4,000までは全額ATL控除を認めて差し上げます。これをケース『③』としましょう」

主婦
「うん、ケース『③』ね。それならいいわ。私のような、普通の主婦の場合は、実質、全額控除がみとめられるのね。ま、政府さんとしても、立場上、『雇用者の退職年金プラン』に入っているケース『①』の人とそうでない人とで、一応なんらかの区別をしとかないと、納税者に説明がつかないものね。」

神沼恵美子さん(突然割り込んできて)
「ほな、私もそのケース『③』でいけるでしょ!ね、ね。ウチ、旦那はサラリーマンで会社の退職年金プランに加入してるけど、妻の私自身はタレントでそんな保障ぜんぜんないんやから!」

税務当局の声
「ええ、ケース『③』ですね。でも、神沼さんの場合、大変お稼ぎになってらっしゃいますから、ケース『③』でもfull-phase-outしてしまうんで、結局、IRA拠出金のATL控除は全く認められませんけどね。。。」

神沼さん
「ふん、いいわよ!ケチ

、、、と、だいたいこんな感じです。また、もし、吉本興業がタレントさん向けの退職年金プランをもっているとすれば、神沼さんはケース『②』にあてはまってしまい、TV出演1回分のギャラくらいで(?)、あえなくfull-phaseoutしてしまうことになります。
-------------------------------------------------(完)---

なお、一部、固有名詞が登場いたしましたが、本ストーリーはあくまでも架空の話であり、実在の人物、団体名とは一切関係がありませんので、あらかじめご了承ください。m(_ _)m

追記:
Sさん、上記を考える上でいろいろご意見をいただき有難うございました!そして、Sさんも22日にREGの試験に出発されるとの事。ご健闘をお祈りしています。あの日、定例会で会った他の皆様たちと一緒に、日本から(ヒトミさんは現在現地で奮闘中ですが)、Sさんの勝利を念じています。ネン、ネン!
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by nn_77 | 2006-05-19 10:10 | >REG | Comments(0)