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先日の記事、Inventory Turnover vs Inventory Conversion Period に好意的なご意見を頂き、とても嬉しく思いました。皆さんコメントありがとうございました。普段、助けていただいてばーっかりのnnですが、少しでも誰かの役にたてたのだとしたら、、、嬉しいです!

昨日、BECの模試を受けたので、間違ったところ、忘れていることを1日復習してました。今日はそんな中から、管理会計のCVP分析を取り上げたいと思います。

CVP分析、いわゆる損益分岐点の計算です。「損益分岐点を考えて」なんていうとなんだかカッコいい気がして、若い頃から職場で口にしたりしていましたが、その会計的意味合いは、CPAの勉強を始めるまで知りませんでした。恥ずかしい!(若気の至り?)

収益と費用が均衡する点が損益分岐点、ということなのですが、CPA試験はもう少し詳しく聞いてくるので、もう少しテクニカルな理解が必要です。

今回の単元の登場人物は、以下の5人(?)です。

Sales・・・売り上げ
Variable Cost (VC)・・・変動費
Fixed Cost (FC)・・・固定費
Net Income (NI)・・・純利益
Contribution Margine (CM)・・・貢献利益

この5人の関係が今ひとつ腹に入りづらいのがこの分野の難点ではないでしょうか?そして、CMという新キャラの存在が余計に悩ましいですね。

基本は、
Sales = (VC + FC ) + NI です。
ここまでは、名前のまんまの関係なのでわりと理解しやすいです。

次にテキストでは、
CM = Sales - VC と説明されます。

ここを機械的暗記で済ませたせいで、私は、後々大変苦労しました。
今回の記事の目標は、「CM = Sales - VC」の本当の意味合いを考えることです。

NIは純「利益」です。そして、CMも貢献「利益」。この「利益」の違いは何でしょうか?

冒頭で紹介した基本公式を移項(←十数年ぶりに使う単語だ!)すると、
NI = Sales -(VC + FC )
つまり、売り上げから(費用)を引いたのが純利益なんですね。

「あたりまえやん!」と思われるかもしれませんが、実はこの「利益」感は、経営者の感覚からすると、少し違ってくるんです。 例えば、和菓子屋さん。あんこや卵の購入費はVCです。繁盛してSalesが伸びると、これに併せて直接材料費である卵やあんこのVCもかさんでくるからです。店頭で、お饅頭がどんどん売れていく様子をみて、和菓子屋の大将は頭のなかでソロバンをはじいてます。「よっしゃー、今期は売れ行き好調やな。朝からもう100箱も売れたで。1箱3000円やろ。ほんで、1箱あたり、あんこ代が500円、卵代が400円、あと砂糖代が、まあ、700円くらいやから、合計で1600円やわな。ほな、1箱売れば、差し引き1400円儲かるわけやから、これが100箱売れたとして・・・」という感じですね。
でも、この大将、お店の賃借料とか、設備の減価償却費とかって勘案してませんよね。こういう費用=FCというのは、毎月、定額が消えていくものなので、「いくら売れたら、いくら儲かる」を考えるときには、経営心理的には勘案されにくいんです。Absorption Costing vs Variable Costingの単元で、Variable Costing では(GAAPに反するにも関わらず!)Fixed OHをCGS(販売原価)に含めずにPeriod Costとしたのと同じ感じです。そして、利益に対するこうした感覚こそがCMの正体なんです。

「いくら売れたら、いくら儲かる」的利益 = 売り上げ - VC(あんこ、卵、砂糖・・・)
  ↓
CM = Sales - VC

上記の理解をふまえ、このブログでは、いまからしばらくの間、CMを「儲け」と訳していきます。(これに対してNIを「利益」としましょう。)


さて、ここで、あの、悩ましいグラフを見てみましょう。
(私の汚い字でごめんなさい)
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何度もテキストで復習したグラフですね。そして私は何度も忘れてしまうのです(涙)

先の文脈を心に留めて、このグラフをもう一度見てみます。①、②、③の各ポイントが、どんな状況なのか考えて見ます。


①・・・ 店頭のお菓子が売れて(Sales)、これが、あんこ代(VC)を上回っているので、「儲け(CM)」はあるんですが、この「儲け(CM)」ではまだ、賃貸料(FC)は払えないのです。もっと、もっと売って、販売個数を増やし、せめて、「儲け(CM)」で賃貸料(FC)は払えるようにしないといけません!

②・・・販売個数が①よりも増えて、ついに、「儲け(CM)」が賃貸料(FC)と同じ額にまでなりました。これでようやくトントンです。(ここが損益分岐点ですね!)これより1箱でも多く売れると、今度は、ホントに「利益」が出てくるわけです。

③・・・販売個数が②よりも増えて、ついに「利益(NI)」が発生しました。よかった!
   ちなみに、この③の時点での売上高と②の時点での売上高との差額が
   Margine of Safetyです。

だから、和菓子屋の大将(経営者)の売り上げ目標は、先ずは、②の「儲け(CM)で賃貸料(FC)が払えるだけの売り上げを上げること(=損益分岐点売上高)」が、第一の目標で、最低限それをクリアしたら、今度は、③の「Margine of Safetyをどんどん伸ばして利益(NI)を増やすぞ」となるわけです。

因みに、1箱あたりいくらの「儲け(CM)」になるかを計算したものがUnit Contribution Margineです。冒頭で和菓子屋の大将が「・・・1箱売れば、差し引き1400円儲かるわけやから・・・」と言っていたやつです。仮に、店の賃貸料(FC)が140万円だとしたら、1000個売れば、この賃貸料が払えるわけですね。頑張れ大将!そして、これが、Units to Breakevenの話です。
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いかがでしたでしょうか?これが損益分岐点の計算の導入部分だと思います。私自身、これまで勉強してきて、FARやREGの会計知識がいわゆる会計士さん、税理士さんら専門家のフィールドである一方、管理会計の「視点」はかなり経営者よりだと思いました。(それゆえ時にはGAAPすら逸脱してしまう。。。)

上記に書いてきた一連の内容は、テキストや講義で「なるほどね」と理解できる人たちにとっては当たり前なのかもしれませんが、私自身はこの分野に随分苦しめられ、ここまで理解するのに長い歳月(?)を要しました(涙) いろいろ問題をこなして「わからん~、わからん~」と悩んで、いろんな「なんでやねん」を経て、上記のような小話を思いつくことで、ようやく理解できたかな~という感じです。

今日も長い投稿になりました。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
m(_ _)m

さて、今から、チョ~っとだけ休憩して、次は、税法(Corporation, S-Corp, P/S)の復習をします。今日の深夜or明日にはREGの模試に当たって砕けようと思います!!
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by nn_77 | 2006-05-07 22:14 | >BEC | Comments(8)