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by nn_77
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皆さん、買い物でポイントなんか、ためたり、使ったりしますか?
私はクレジットカードとか、携帯電話とかのポイントをよく活用しています。
今の携帯電話を買うときも、たまったポイントのおかげで、少し安く買うことができました。

さて、このクレジットカードとか、そのほか、お買い物の都度たまっていく「ポイント」ですが、会計処理って、どうなるんでしょう?という疑問を、CPA受験生の友人から投げかけられ、今日は半日そのことを考えていました。

一見、似たような話である商品券の会計処理については、Anjoのテキストで勉強したことがありました。

1.商品券の会計処理

(1) 現金と交換で商品券を発行
    Cash 100 / Deferred Revenue 100
(2) 商品を引き渡し、引き換えに商品券の回収
    Deferred Revenue  100 /Revenue 100
(3) 商品券が回収されずに期限切れになった場合
    Deferred Revenue 100 / Gain on Lapse of Certificate 100

上記の(2)と(3)が似ているようですが、(2)の場合は期末の棚卸でEnding Inventoryが引き渡した商品の分だけ減ってしまうので、結果的にCGS(売上原価)が増加してしまいます。その分、netで利益は減りますね。原価が70だとしたら、Net Income は30になってしまいます。でも、(3)の場合は、Ending Inventory は減らないので、まるまる100がNet Incomeに反映しますね。

初めに、ポイント制度の会計処理、という話を考えたとき、上記と同じような感じかなーと思ってしまいました。ポイント発行時に、Cashの代わりに、販売費としてExpenseが計上されるのかなーと。で、このときは相手科目にDeferred Revenueを立てておいて、後に、ポイント利用時にDeferred Rev.をRev.に振り返るのかなーと思ったんです。

でも、そうすると、収益と費用の認識時期の対応(matching)がズレてしまいます。

で、いろいろ調べました。といっても、ネットサーフィンしただけですが・・・

いろいろなネット上の情報を比較検討した結果、ポイントの会計処理も、時代の流れに合わせて、何度か変更があったようです。

あれこれくらべたりして、結局、下記の材料をもとに、分析を整理してみることにしました。

(使った材料)
・イオンクレジットサービス㈱の財務諸表

・人力検索はてな

・住友信託銀行調査月報


(整理結果)

1.ポイント制度の会計処理

(1) 最初の販売時(販売額に応じてポイント付与)
    現金 1000 / 売上 1000 
    (データ上:ポイント100 point 加算!)

お買い物するたびに、ポイントがたまりますね。買い物代金については仕訳の処理がされますが、ポイントについては、ポイント高をデータとして把握するだけで、この時点では、まだ、仕訳は行われないようです。


(2) 次回の販売時にお客様がポイントを利用

さて、ポイントがたまって、お客様は実際に、使ってみることにしました。
販売する企業側には、このとき、2通りの対応方法(仕訳方法)があるようです。

・その1:値引きと考えて処理
   現金    900 /売上 1000
   売上値引  100 /
  (データ上:ポイント100 point 減算!)

・その2:販売促進費用として処理
   現金      900 /売上 1000
   ポイント販促費 100 /
  (データ上:ポイント100 point 減算!)

*1ポイント1円で計算しています。

その1とその2の違いは、損益計算書(Income statement)上の、どのレベルで100を控除するかの違いというだけのようですね。

さて、上記の処理によって、費用と収益のマッチングはうまくいきました。つまり、商品を販売した時点で、費用を合わせて計上することが出来たわけです。これだけみると、冒頭で確認した商品券の処理よりシンプルでいいですね。でも、商品券のときに、ああやって、Deferred Revenueという負債を立てて、収益のDeferをしていたのは、マッチングのためでもありますが、一方で、商品券を提示されたら商品を差し出さなければいけないという、義務(obligation →liability)のボリュームを開示するためでもありました。 

ところが、先に見たポイントの会計処理だと、お客様のポイントカードにだんだんたまっているポイント行使権、つまり企業側からすると負債ですね、これがどれくらいのボリュームになっているかが、決算書上に出てきません。あくまでも企業のデータに記録されているだけです。

ということで、この点を補完すべく、ポイントの会計処理については、上記の都度の仕訳に加えて、決算時に別途、処理を行う必要があるようです。

(3) ポイント制度における決算時の処理
将来、つまり来期以降に利用が見込まれるポイント利用額について、引当金(allowance)を積み増していきます。

   ポイント値引引当金繰入 250 /ポイント値引引当金 250
   ポイント引当金繰入 300 /ポイント引当金 300

上記の仕訳、借方(Dr.)は損益計算書上の費用項目、貸方(Cr.)は貸借対照表上の負債項目です。上記の数字250や300は適当な数字を入れてますが、過去の利用実績などを分析し、将来の利用額を推定して算出しています。

上記で参考文献に挙げたイオンクレジットサービス㈱のF/Sのnotesを見ると、「・・・カード会員に付与したポイントの使用により発生する負担に備え、当連結会計年度末において将来使用されると見込まれる額を計上しております」と書いてあります。まさに、この注記、ビンゴ!ですね。同社のB/Sの流動負債にも「ポイント制度引当金」が計上されていることが確認できます。

この話題を持ちかけてきた友人曰く、「Warranty Liabilityの計上に似ている」とのことですが、本当にそっくりですね。

商品券の仕訳では、商品券引渡し時にCASHをもらっているので、その商品券が期限切れになると、まるまる儲けになるような仕訳でしたが、

   Deferred Revenue 100 / Gain on Lapse of Certificate 100

ポイント制度では、ポイント(値引)引当金繰入額を毎期の決算時に見直すことで、期限切れポイントの調整も行うことが出来ると思います。

今日もひとつ、勉強になりました。勉強の機会を提供してくれた友人に感謝しています。
彼は、明日、CPA試験に発ちます。末筆ながら、彼の受験の成功を、お祈りしています。
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by nn_77 | 2007-02-25 20:32 | >FARE | Comments(4)