ノートまとめについて その(1)
2006年 09月 10日
私はノート作りは方法さえ間違えなければ有意義だと思います。理由は2つです。今日はまず、そのうちの1つ。
理由(1): 「自分用」 のイメージが必要
予備校のテキストは、誰にでもわかるように上手にまとめられているのですが、それが自分にとってベストなまとめ方とは限りません。
例えば、今、「りんご」を心の中でイメージしてください。どんなイメージですか?
実際、Googleで「りんご」を「イメージ検索」すると、実にいろんなイメージがあります。木になっていたり、お皿に乗っていたり、皮をむかれていたり、青りんごだったり、1個だったり、バスケットに複数あったり、どれも間違っていはいません。
つまり、同じ概念、同じ事実も、どうイメージするかは、人によって概念の捉え方、イメージの仕方が、本来違うものなのです。予備校は、商売上、多くの受験生に同じメッセージを伝えるため、最大公約数的なイメージを作り上げます。それはそれで、分かりやすく、上手にまとまっているのですが、自分にとってベストかというと、必ずしもそうではないはずです。
テキストの内容を理解するのに苦労して、問題をこなした挙句に、「ああ、そういうことか!」とひらめいた経験はありませんか? この経験は、とりもなおさず、テキストがあなた用に書かれていなかったことになります。だから、自分が理解しやすいイメージに、苦労して置き換えることに成功したとき、「ああ、そうか!」となるわけです。
ここで、ノートをとって、「ああそうか」の記録を残さなければ、半年後、いや3ヵ月後に、同じ部分で詰まったときに、またテキストをみて一から考えなければならなくなります。運よく、同じようにまたひらめいたらいいのですが、もしそうでなかったら・・・ そう考えると、長い目で見て、ノートまとめすることが、あながち時間の無駄とは思えないのです。
例えば、「私」の場合、REGの債権のPriorityの話(PMSI, Buyer in the ordinary course of business, Bona fide purchaser, automatic perfection, など)の話については、下記のまとめノート1枚を見れば全て思い出せます。
nn の まとめノート
多くの皆さんにとっては、きったない、分かりにくいまとめだと思います(笑)
でも、私にはベストのまとめなんですね。
これらまとめノートを書くとき、宛名は常に、「未来のコレをすっかり忘れているであろう自分へ」です。将来の自分が分かりさえすればそれでいい、逆に言うと、将来の自分がそれを見てパッ思い出せるノートまとめにする必要があります。
だから、テキストの丸写しとかはよくないです。それであれば、テキストに付箋を貼るなり、縮小コピーするなりすれば済むわけですから。あくまでも、世界でたった一つ、(未来の)自分の為だけの備忘録にするほうがいいと思います。
自分自身のことを一番知っているのは自分自身です。自分の特性を考えながら、どうしたら、将来の自分に、今感じた「なるほどそういうことか!」体験をフラッシュバックさせてあげられるかを考えながら、ノートを書いてみてはいかがでしょうか?
明日は、ノートまとめについて、もうひとつの論点です。 See you tomorrow!