工事進行基準とかやりましたね
2008年 09月 22日
今日の日経の一面に「建設工事費引き上げ」とあります。工事請負契約は規模が大きくなって長期化する程、期中の材料費などの変動要因を大きく受けます。工事代金は契約時に決まりますが、工事費用が期中にどれだけ変わっていくのか、これは契約締結時には分かりません。最初は「トータルで費用がこれ位になるだろうから、この金額で入札すればこれだけ儲かるはず」と予想して契約金額が決まっていくのですね。費用の部分は読みの世界です。期中の原料価格変動は工事請負側のリスクとなるわけですが、今朝の記事では、昨今の資材価格高騰をうけ、工事発注者側に当初決めた工事価格の引き上げを要請するものです。でも、発注者側からすれば、得をしているわけだから、既にはじまった工事の発注価格の引き上げなんかに応じるのだろうか?
この記事を今日取り上げたのは、この記事を見て、FARのLONG TERM CONTRACT の会計処理のことを考えたからです。確か、長期契約の利益の認識方法には、進行基準と完成基準がありました。利益の認識を、工事が終わってからいっきに行うのが完成基準、進行基準の方は、「予想費用総額に対して、今期までにいくら費用を計上したのか」で進捗率を計算し、進捗した分だけ当期に利益を認識するものだったと思います。
上記の「進行基準」において、今回の新聞記事にあるような期中の材料費の高騰があると、見積もり利益と進捗率の両方が下がるから、請負側にはダブルパンチなのかなあと思いました。
この辺ののトピックス、USCPA試験でもいろんな角度から問われて苦労しましたが、「完成基準」と「進行基準」のそれぞれの仕訳をよく覚えるところからはじめていったように思います。受験生時代はよく、深夜、会社からの帰り道に、もうひとりの自分にブヅブツ仕訳を説明しながら自転車をこいでいました。
中国語もそれくらいしないと、もう試験に間に合わないのですが。。。今回は見送ろうかな?